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なろう小説 - 読むのに気力が必要な作品

途中まで読んでいるのだけど…非常に何かを消耗する作品。よく訓練されたなろう読者なら大丈夫かもしれない。

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例えば http://ncode.syosetu.com/n8887dn/23/ こち

「ま、そこら辺は明日のお楽しみ、って言っておくよ」
「そうですか……では、楽しみにさせていただきますわね。もっとも、楽しみにしているのはわたくしだけではないでしょうけれど」

 その言葉にアランが一瞬嫌な顔をしたのは、それの意味するところを理解してしまったからだ。
 そのことはあまり考えないようにしていたのだが――

「……やっぱり来るかな?」
「むしろ何故来ないとお思いですの?」
「だよね……」

 思わず溜息を吐き出すも、どうにか出来るようなことではない。
 なので強引に思考の外に追いやると、目の前の相手へと切り替えた。

「ま、それはともかくとして……楽しみにしてるのは、僕もだけどね」
「ふふ……そちらに関しては、何の心配もいらず、純粋にお楽しみいただけるかと思いますわよ?」
「そっか」
「ええ」

 そう言って互いに不敵な笑みを交し合い……そこでふと、アランは何かを思い出したかのように、その言葉を口にした。

「ところで、一つ聞きたいんだけど……あの人って」
「……まあ、来ないでしょうね。くじを引いたのも、クロードさんだったという話ですし」
「……そっか」

 その返答に、アランは残念そうな息を吐き出す。
 そうだろうと思ってはいたものの、だからといって落胆しないというわけではないのだ。

「……前から気になっていたのですけれど、何故あの人のことをそこまで気にするんですの? 知り合い……いうわけではないのですよね?」
「んー……そうだなぁ。別に大した理由はないんだけどね。ただ、前も言ったかもしれないけど、僕は楽しい学院生活ってものを送りたいし、それを期待してここに来たからさ。出来るだけそれを果たしたいだけなんだよ」
「ついでに皆にもそうなって欲しい、でしたか? ええ、確かに以前聞きましたわね。ですが……」
「確かに皆魔導士だけどさ……別にいいんじゃないかと思うんだよね。魔法を頑張って研究して、将来のためのコネを作って……ついでに、学院生活を楽しめばいいだけじゃないか、ってさ」
「……随分と簡単に言ってくれますわね?」
「勿論簡単じゃないってことは分かってるし、究極的にはただの僕の自己満足なんだけど……でもさ、やっぱりつまらないよりは楽しい方が、不満そうな顔よりは、笑顔の方がいいでしょ?」

 途中だけ抜き出しているから意味が分からないと思うが、順番に読んでいても代名詞だらけで難解なのだ。

そして伏線が大量に入っているのかと思えば、そういうわけではない。この調子でずっと淡々と進む。

その次の話でも

「……そういえば、あの娘って今どうしているのかしらねー?」
「あの娘? ……ああ、アイツか」

 一瞬何のことを言っているのか分からなかったクリストフだが、すぐに思い出すことが出来たのは、意外とそのことが印象深かったからだろう。
 勿論それは、色々な意味で、ではあるが――

「結局アイツは、残ったんだったか?」
「そのはずね。もう少し頑張ってみるって言ってたもの」
「そういや、妙に仲よかったよな、お前ら」
「そうねー……何と言うか、波長が合った、とでも言うのかしら。別に話が合ったりするわけじゃなかったんだけど、気が合ったのよ」
「ふーん……アイツは主席だったお前とは真逆で、魔法すら使えなかったのに、か?」
「使えなかった、じゃなくて、使えなくなった、よー? それに、それは仲良くなるのに何の関係もない話でしょ?」
「……ま、確かにそうだな。当時の学院でそんなことを言えたのは、お前ぐらいだろうが。……にしても、こっちに来たら急に魔法が使えなくなった、か」

 当時も聞いたその理由を呟きつつ、ふとクリストフは思う。
 或いは……そう、或いは――

「どうかしたのー?」
「……いや。今の俺だったら何か分かったかと、ちょっと思ったんだがな……多分、変わらねえだろうって結論が出ただけだった」
「あら、随分と諦めが早いわねー? 昔のあなたはもっと意地汚かったと思うけど?」
「もう少し言葉を選べっつの。……まあ、お前の息子に、散々身の程ってもんを知らされたからな」
「うふふ、さすが私達の息子ねー」
「ちっ、嬉しそうにしてんじゃねえよ……」

 苦虫を噛み潰したような顔をしつつ、全てを押し流すように、クリストフは溜息を吐き出す。
 所詮それはただの戯言でしかなく……結局のところ、今更過ぎる話でしかないのだ。

「……ったく、例え出来たところで、今更何がどうにかなるわけがねえってのにな」
「ん? 何か言った?」
「何でもねえよ。ま、何にせよ、もう十年以上前のことだからな。さすがにアイツも、諦めてんだろ」
「うーん……どうかしらねー? あの娘結構諦め悪かったし……それに、また使えるようになった、とは思わないの?」
「思わねえな。身の程を知っちゃあいるが、同時に自負もある。言っただろ? 今の俺でも無理だってな。断言するぜ。アレは学院に来るようなやつらがどうにか出来るようなもんじゃねえよ」
「……まあそうねー。正直私も、多分無理だろうなー、とは思ってたし。何となくだけど」
「お前が何となくそう思ってたんなら、これ以上の説得力はねえな。ただ……」

 ただ、ふと思う。
 それはさすがに有り得ないだろう話だが……もしも――

「ただ?」
「いや……諦めることなく今年まで残ってたんなら、まだ分かんねえだろうって、ふと思ってな」
「え、なんで?」
「そりゃ勿論、決まってんだろ。……俺の予想も、お前の勘も軽々と超えるような天才が、入学したからだよ」

仄めかすのにも限度があるだろう。一話終わって、また次の話で固有名詞無しのまま別の話が続き、解明したところで爽快感はそれほどでもない。読み進めるのがつらい。

ただ、世界観は好きなジャンルだ。登場人物も良い。つらい。

 

 

次はこちら。

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ほのぼの日常系を読むような心構えなら問題ないが、世界観もストーリーもそうではない。

http://ncode.syosetu.com/n4372cr/144/

もうこれ以上オレがここにいる理由はなくなった。
 サリゾールの事や、過去の記録を残した石版だとか、少しは心残りはあるけど、ここはさっさと逃げ出すに限るな。
 人目に付かないところに移動した上で、改めて髪を《着色》して、後は人混みに紛れるようにしよう。
 だがここでオレの前にカリルがまたしても立ちはだかる。

「お待ち下さいな。どこに行かれるのですか~」

 もちろん逃げるんだよ!

「すいませんけど。邪魔をしないで下さい」
「そうですか。ここからこっそりと人目につかないところに行きたいのですか~」

 なんでそこまで分るんだよ。
 いや。カリルに関わっていたら、また何が起きるか分ったもんじゃない。

「もしお望みでしたら、わたくしどもがあなたがここから去るのをお手伝いさせてもらいますわ」
「え?」

 確かに周囲は勝利に沸いていて、しかもオレに対して絶賛歓呼中である。
 うかつな事をすると、またややこしい事にもなりかねない。
 カリルはツッコみどころ満載ではあるにしろ、決して悪人ではないようだし、ここはあえて頼りにしてもいいだろう。
 もし万が一、無茶な要求をされたとしても、ぶっちゃけこっちにそれを聞いてやる義理など無いし、オレ一人だけなら魔法でどうにか出来るはずだ。
 しかしそんなオレの目論見は ―― いつもの通り ―― 大外れとなってしまうのであった。

章ごとに話が完結していて、文章も読みやすい。

ただ主人公の性格が理解不能。謎の自信で楽観的に考えた後、失敗して囚われの身になる。それが一章ぐらいなら普通なのだが、何度も繰り返す。何故自信が失われないのか、用心深くしないのか…。

http://ncode.syosetu.com/n4372cr/258/

「これはどういうことなんだ?」

 明らかにガランディアも困惑している様子だ。
 オレに聞かれても困るけど、推測するにいわゆる『エーテル界』とか『精霊界』とかのたぐいで元の世界と重なり合う別世界だろう。
 つまりオレが引き込まれて、ガランディアはたまたま一緒にいて巻き込まれたというところだろうか。
 だがなぜいきなりそんな事になっているのか。
 考えるまでもなく、昨日精霊だのアンデッドだのを送り込んでオレを襲撃してきた連中が、それではラチがあかないと思って今度はオレを異世界に引き込む事にしたわけか。
 幾らオレでも周囲の空間ごと引きずり込まれたら、いくら何でもかわしようが無いな。
 だけど実を言えばオレの場合はシャーマン魔術で異世界の事もどうにかなるので、引き込まれても殆ど問題無く脱出は可能だよ ―― オレ一人だけならね。
 困ったことにガランディアが一緒だから、それは無理だ。

 いくら何でも知り合いを見捨てて、オレ一人だけ元の世界に戻るなんて真似は出来ない。
 どうしてもダメなら、こっちが先に脱出して助けを呼ぶ事になるけど、それは最期の手段だな。
 オレがいない間にガランディアが殺されでもしたら、こっちもたまったもんじゃない。
 ひょっとするとガランディアを一緒に巻き込んだのは、敵の深謀遠慮なのかもしれない。

次の章でも、何とかなるだろう的に考えていて、またしても囚われの身になる。

なろう系の中では文章は上手い。章ごとに話が終わるので読みやすい。でも章ごとに記憶がリセットされたかのようにまるで成長しない楽天家。なのに地の文は慎重派。このミスマッチがモヤモヤする。

文章が読みやすいので読み続けてしまう。つらい。

 

 

 

この辺の作品のモヤモヤが気にならずに楽しく読めてしまうなら、おそらくなろう小説の大半は楽しく読めるのだと思われる。

 

 

オーバーロードを読み返していて思ったのは、何のストレスもなくサクサク読めるということ。

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物語の中身はかなりおかしい部類だが、やはりWeb小説では読みやすさがもっとも重要だ。

商業小説のラノベなんかでは読みやすさの基準をクリアしているので、読みやすさで選ぶことはないのだが。